各種バーコード
DBPro で印刷できるバーコードについて説明します。DBPro では目次に示すバーコードを印刷することができます。バーコード印刷
- 目次
- JAN コード
- CODE-39 コード
- NW-7 (CODABAR) コード
- ITF (Interleaved 2 of 5) コード
- UPC コード
- カスタマーバーコード
JAN (Japanese Article Number) は,JIS X 0501 で規格化されている数字用のバーコードで,もっとも身近に見られ,書籍,雑誌,食料品,日用雑貨品のほとんどに印刷されています。POS (Point Of Sale) システムの標準バーコードにもなっています。
- 1 文字は,2 本の黒バーと,2 本の白バー (スペース) で表現されます。
- JAN は,欧州で制定された国際的な統一コードである EAN (European Article Number) の日本バージョンです。つまり,先頭の国コードが 49 の EAN が JAN です (国際 EAN 協会から新たに 45 が日本に割り当てられています)。
- UPC (Universal Product Code) は,EAN の元になった米国の統一コードで,基本構成はほとんど EAN と同じですが,若干の相違があります。
- JAN では 0 〜 9 の数字を使用でき,8 桁,および 13 桁 (いずれもチェックディジットを含む) のコードを作成できます。8 桁の方を短縮バージョン,13 桁の方を標準バージョンと呼びます。チェックディジットはウェイト 3・1 のモジュラス 10 です。
JAN 標準バージョンは,左から順に,2 桁の国コード,5 桁のメーカコード,5 桁のアイテムコード,1 桁のチェックディジットの合計 13 桁の数字列です。
JAN 短縮バージョンは,左から順に,2 桁の国コード,4 桁のメーカコード,1 桁のアイテムコード,1 桁のチェックディジットの合計 8 桁の数字列です。ちなみに,EAN として通用するのは標準バージョンだけです。短縮バージョンは日本国内だけで通用します。
- 変換関数 #BARJAN では,7,8,12,13 桁の文字列を変換することができます。これらは次のように扱われます。
7 桁のコード | 短縮バージョンとして扱われ,チェックディジットが付加されます。 |
8 桁のコード | 短縮バージョンとして扱われ,チェックディジットが再計算されます。 |
12 桁のコード | 標準バージョンとして扱われ,チェックディジットが付加されます。 |
13 桁のコード | 標準バージョンとして扱われ,チェックディジットが再計算されます。 |
- 使用するフォント
JAN を印刷するためには,次のいずれかのフォントを選択します。
フォント名 | 対象文字列 | バーコード用文字列 | 印字結果 |
SVBar JAN | 4912345678904 | ZV9B23EFUQRSTKOV | ZV9B23EFUQRSTKOV |
SVBar JANv | 4912345678904 | ZV9B23EFUQRSTKOV | ZV9B23EFUQRSTKOV |
バーコードフォントが正しくインストールされ,かつお使いの HTMLブラウザが <FONT>タグの FACE アトリビュートに対応している場合にのみ,上の表の印字結果欄にバーコードが表示されます。それ以外では印字結果欄はバーコード用文字列そのもになります。
SVBar JAN はフォントに文字表記が含まれています。SVBar JANv は含まれていません。
CODE-39 は,ANSI で規格化されている数字,アルファベット用のバーコードで,使用できる文字数が多く,誤読も少ないことから産業用として広範囲に普及しています。
- 1 文字を 5 本の黒バーと,4 本の白バー (スペース) で表現します。そのうち 3 本が太くなります。
- CODE-39 では次の文字を使用できます。
- 空白
- 0 〜 9 の数字
- - . $ / + %
- A 〜 Z のアルファベット
- CODE-39 は,左から順に,1 桁のスタートコード,32 桁以内のコードデータ,1 桁のチェックディジット,1 桁のストップコードで構成されます。バーコードフォント SVBar CD39 を指定したとき,スタートコード,ストップコードをどう表示するかを,次のいずれかから指定できます。生成されるバーコードに違いはありません。
- *
- スタートコード,ストップコードを * で表示します。
- s
- スタートコード,ストップコードを星印で表示します。
- n
- スタートコード,ストップコードを表示しません。
- 変換関数 #BARCD39 では,32 桁以内の文字列を変換することができます。チェックディジットを付加するかどうかも選ぶことができます。DBPro では,モジュラス 43 のチェックディジットを付加することができます。
- 使用するフォント
CODE-39 を印刷するためには,次のいずれかのフォントを選択します。
フォント名 | 対象文字列 | バーコード用文字列 | 印字結果 |
SVBar CD39 | 12345CODE-39/ | *12345CODE-39/* | *12345CODE-39/* |
SVBar CD39v | 12345CODE-39/ | *12345CODE-39/* | *12345CODE-39/* |
バーコードフォントが正しくインストールされ,かつお使いの HTMLブラウザが <FONT>タグの FACE アトリビュートに対応している場合にのみ,上の表の印字結果欄にバーコードが表示されます。それ以外では印字結果欄はバーコード用文字列そのもになります。
SVBar CD39 はフォントに文字表記が含まれています。SVBar CD39v は含まれていません。
NW-7 は,図書館,宅配便の送り状などで使用されています。CODABAR ともいわれます。
- 4 本の黒バーと,3 本の白バー (スペース) で表現します。そのうち 2 本が太くなります。
- NW-7 では次の文字を使用できますが,基本的には数字のみのデータを表現するのに最適なコードです。また,スタートコード,ストップコードをさまざまに使い分けられるのも特徴の一つです。
- 0 〜 9 の数字
- - $ : / . + *
- a b c d e n t A B C D E N T のアルファベット
- NW-7 は,左から順に,1 桁のスタートコード,32 桁以内のコードデータ,1 桁のチェックディジット,1 桁のストップコードで構成されます。スタートコード,ストップコードは,次のいずれかの文字でなければなりません。一般的には a 〜 d のいずれかを付加します。これら以外を指定した場合や,記号をデータ中に含めた場合など,市販のバーコードリーダでは読めないことがあります。これは,開発元である Monarch 社の規格と,改良された ANSI 規格とで若干の相違があるためです。DBPro は ANSI 規格のコードを生成します。
- *
- バーコードの先頭または最後に * を付加します。
- a b c d e n t A B C D E N T
- バーコードの先頭または最後に指定された文字を付加します。
- コード中のアルファベットの大文字小文字は区別されません。また,a と t,b と n,c と *,d と e は同じバーコードに変換され,区別されません。
- 変換関数 #BARNW7 では,32 桁以内の文字列を変換することができます。チェックディジットを付加するかどうかも選ぶことができます。NW-7 には,セブンチェックやナインチェックなどのチェックディジットを使うことがありますが,DBPro では,モジュラス 16 のチェックディジットを付加することができます。
- 使用するフォント
NW-7 を印刷するためには,次のいずれかのフォントを選択します。
フォント名 | 対象文字列 | バーコード用文字列 | 印字結果 |
SVBar NW7 | 1234567890 | a1234567890a | a1234567890a |
SVBar NW7v | 1234567890 | a1234567890a | a1234567890a |
バーコードフォントが正しくインストールされ,かつお使いの HTMLブラウザが <FONT>タグの FACE アトリビュートに対応している場合にのみ,上の表の印字結果欄にバーコードが表示されます。それ以外では印字結果欄はバーコード用文字列そのもになります。
SVBar NW7 はフォントに文字表記が含まれています。SVBar NW7v は含まれていません。
ITF (Interleaved 2 of 5) は,標準物流シンボル JIS X 0502 などで採用されている数字用のバーコードで,物流商品コードとして日本の標準となっています。配送梱包用の段ボールでよく見られます。ビデオの予約用としても活躍しています。
- 1 文字を 5 本のバーで表現します。5 本のうち 2 本が太くなります。
- ITF では 0 〜 9 の数字を使用できます。
- ITF は,左から順に,32 桁以内のコードデータ,1 桁のチェックディジットで構成されます。
- 日本で ITF と言った場合には,標準物流シンボル JIS X 0502 として採用されたコード体系を指すのが一般的です。JIS X 0502 として採用された ITF コードは,13桁のJAN コードの前に 1 桁または 2 桁の物流識別コードを付加したもので,1 桁の物流識別コードを付加したものを標準バージョン,2 桁の物流識別コードを付加したものを拡張バージョンと呼びます。なお,規格では,拡張バージョンのときはコードの前に 0 を付加して合計 16桁にします。拡張バージョンは日本国内だけで通用します。
- 変換関数 #BARITF では,32 桁以内の数字列を変換することができます。チェックディジットを付加するかどうかも選ぶことができます。ITF 自身にチェックディジットは必要ではありませんが,JIS X 0502 の物流商品コードとしては必要です。そのときのチェックディジットは JAN と同じウェイト 3・1 のモジュラス 10 です。
- 使用するフォント
ITF を印刷するためには,次のいずれかのフォントを選択します。
フォント名 | 対象文字列 | バーコード用文字列 | 印字結果 |
SVBar ITF | 104912345678904 | .14%G]s#4/ | .14%G]s#4/ |
SVBar ITFv | 104912345678904 | .14%G]s#4/ | .14%G]s#4/ |
バーコードフォントが正しくインストールされ,かつお使いの HTMLブラウザが <FONT>タグの FACE アトリビュートに対応している場合にのみ,上の表の印字結果欄にバーコードが表示されます。それ以外では印字結果欄はバーコード用文字列そのもになります。
SVBar ITF はフォントに文字表記が含まれています。SVBar ITFv は含まれていません。
UPC (Universal Product Code) は米国の標準的な商品コードで,構成はほとんど JAN と同じです。
- 1 文字は,2 本の黒バーと,2 本の白バー (スペース) で表現されます。
- UPC では 0 〜 9 の数字を使用でき,8 桁,および 12 桁 (いずれもチェックディジットを含みます) のコードを作成できます。8 桁の方を UPC-E バージョン,12 桁の方を UPC-A バージョンと呼びます。
UPC-A バージョンは,左から順に,1 桁のナンバキャラクタ,5 桁のメーカコード,5 桁のアイテムコード,1 桁のチェックディジットの合計 12 桁の数字列です。ナンバキャラクタは,JAN コードの国コードに相当します。UPC-A バージョンは,JAN のバーコードリーダでも読み取れます。このとき,先頭に 0 が補われて 13 桁として読まれます。チェックディジットはウェイト 3・1 のモジュラス 10 です。
UPC-E バージョンは,左から順に,1 桁のナンバキャラクタ,4 桁のメーカコード,1 桁のアイテムコード,1 桁のチェックディジットの合計 8 桁の数字列です。UPC 短縮コードでは,ナンバキャラクタは必ず 0 でなければなりません。
これらの他に,UPC-D バージョン,UPC アドオンバージョンなどがありますが,DBPro では扱えません。
- 変換関数 #BARUPC では,7,8,11,12,13 桁の文字列を変換することができます。これらは次のように扱われます。
7 桁のコード | UPC-E バージョンとして扱われ,チェックディジットが付加されます。 |
8 桁のコード | UPC-E バージョンとして扱われ,チェックディジットが再計算されます。 |
11 桁のコード | UPC-A バージョンとして扱われ,チェックディジットが付加されます。 |
12 桁のコード | UPC-A バージョンとして扱われ,チェックディジットが再計算されます。 |
13 桁のコード | 2 桁目からの 11 桁が UPC-A バージョンとして扱われ,チェックディジットが再計算されます。ただし,これは UPC の規格にはありません。 |
- 使用するフォント
UPC を印刷するためには,次のいずれかのフォントを選択します。
フォント名 | 対象文字列 | バーコード用文字列 | 印字結果 |
SVBar UPC | 12345678901 | VX23456URSTKLcV | VX23456URSTKLcV |
SVBar UPCv | 12345678901 | VX23456URSTKLcV | VX23456URSTKLcV |
バーコードフォントが正しくインストールされ,かつお使いの HTMLブラウザが <FONT>タグの FACE アトリビュートに対応している場合にのみ,上の表の印字結果欄にバーコードが表示されます。それ以外では印字結果欄はバーコード用文字列そのもになります。
SVBar UPC はフォントに文字表記が含まれています。SVBar UPCv は含まれていません。
カスタマーバーコードは,日本の郵政省が 1998 年 2 月から導入した7桁郵便番号制度の一つとして制定されたものです。定型郵便物を一度に 1000 通以上出す場合などに,宛名とともにカスタマーバーコードを郵便物に印刷することで,郵送料の割引などの特典があります。
DBPro でカスタマーバーコードを利用するには,別売のカスタマーバーコードkitが必要です。
- カスタマーバーコードは,上下にバーを延ばしたロングバー,上方向のみにバーを延ばしたセミロングバー,下方向のみにバーを延ばしたセミロングバー及びタイミングバーの4つの形状のバーを3本組み合わせて1つのキャラクタを表す4ステイト3バーで構成されます。
- カスタマーバーコードでは次の文字を使用しています。
- 0 〜 9 の数字
- A 〜 Z のアルファベット
- ハイフンや空白桁を埋める文字,スタートとエンドコード
- カスタマーバーコードは,左から順に,1桁のスタートコード,7 桁の新郵便番号,13桁の住所表示番号,1桁のチェックディジット,1桁のエンドコードで構成されます。
- 使用するフォント
カスタマーバーコードを印刷するためには,次のフォントを選択します。
フォント名 | 対象文字列 | バーコード用文字列 | 印字結果 |
SVBar CST | '111-0053','台東区浅草橋3-24-8 伊藤ビル3F' | [11100533-24-8-3ddddd2] | [11100533-24-8-3ddddd2] |
バーコードフォントが正しくインストールされ,かつお使いの HTMLブラウザが <FONT>タグの FACE アトリビュートに対応している場合にのみ,上の表の印字結果欄にバーコードが表示されます。それ以外では印字結果欄はバーコード用文字列そのもになります。