運用にあたって
- 目次
- バックアップ
- 異常発生時の処置
Windows やネットワークも含め,いつ異常が発生し大切なデータが失われたり破損したりするか予測できません。DBPro のデータファイルに限らず,データファイルは,複数の方法で定期的に複製を作っておくことをお勧めします。
DBPro のバックアップファイル
- 通常,DBPro の表ファイルは一世代前の状態がバックアップファイルとして保存されています。バックアップファイルは,表属性でバックアップを作成するように指定してある表を専有モードで編集したときにだけ作成されます。同時使用で編集したときや,バックアップを作成しないように指定してある表ファイルでは作成されません。表属性ダイアログ
- 表のバックアップファイルは,元の表ファイルの拡張子を .dpt から .~pt に変えたファイル名をもちます。
- 表ファイルが何らかの理由で壊れてしまったり,誤操作によって正しくない編集をしてしまった場合など,バックアップファイルの拡張子を .dpt に戻すと,表ファイルとして開くことができます。
- 表ファイル以外のカード,ビュー,スクリプト,DPL ,問合わせ の各ファイルも,それを再定義したり編集したときにはバックアップファイルが作成されます。それぞれのバックアップファイルは,次の拡張子をもちます。
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ファイル | 拡張子 | バックアップの拡張子 |
表 | .dpt | .~pt |
カード | .dpc | .~pc |
ビュー | .dpv | .~pv |
スクリプト | .dpp | .~pp |
DPL | .dpl | .~pl |
問合わせ | .dpq | .~pq |
より確実なバックアップ
- DBPro が自動的に作成するバックアップは,一世代前のものだけですし,作成される場所は元のファイルと同じ場所です。連続して誤操作などを行なったときに前の状態に戻すことはできませんし,ディスク装置の故障の場合はバックアップファイルも同時に読めなくなってしまいます。また,同時使用での編集の場合はバックアップファイルが作成されません。
- そこで,より安全なデータのバックアップを作成するには,DBPro の自動バックアップとは別に,異なる記憶装置に何世代かに渡った複製を作る必要があります。たとえば,曜日ごとに別の媒体を用意し日々バックアップを取ります。さらに特定の曜日ごとに新しい媒体を用いるようにすると一段と確実なバックアップとなります。
- 別の記憶装置にバックアップを取るには以下のような方法が考えられます。
DBPro を使って | 各ファイルの名前を付けて保存 表の書き出し(全項目あるいは基本項目の表書き出しや、テキスト書き出し) |
Windows で | エクスプローラなどでのファイルのコピー アクセサリ:システムツール:バックアップの利用 Windows NT のコマンド ntbackup の利用 |
これ以外の市販のバックアップツールなどもあります。
ご利用の環境に合わせて,できるだけこまめにバックアップを作成してください。
DBPro 使用中に,突然の停電,プログラムの強制終了,Windows 自身の停止などの異常が発生した場合,以下の手続きにしたがって後処理を行なってください。後処理を行なった後,再度同じエラーが発生する場合は,DBPro 販売サポートセンターまでご連絡ください。
- Windows を終了する
DBPro に限らず Windows アプリケーションを使用中にプログラムの強制終了が発生した場合は,すべてのアプリケーションのファイルを閉じ,全アプリケーションを終了させてから Windows も終了してください。エラー発生後そのまま Windows を使い続けると被害をより大きくすることがあります。
- Windows を再起動する
異常終了したとき,Windows によってファイルがオープンされたままになっていることがあります。そのようなファイルを迅速に Windows から開放させるために,Windows を再起動してください。
- 環境のチェック
[スタート]-[プログラム]-[アクセサリ]-[システムツール]-[スキャンディスク] などを使って,Windows,DBPro のデータが入っているハードディスクが正常な状態であるかどうか確認してください。何らかのエラーがあった場合はディスクの修復ができるアプリケーションでディスクの修復を行なってください。
ハードディスクが正常な状態であれば(または修復されて正常になったら)Windows を再起動してください。
- 不要な作業用ファイルの削除
Windows を再起動し,DBPro および DBPro ファイルコンバータが動作していない状態で以下のファイルやフォルダをエクスプローラなどで削除してください。
- 編集していたデータファイルと同じフォルダ中にあって,拡張子が .~~~ である作業用ファイル
- Windows のテンポラリフォルダ(c:\windows\temp\ や c:\winnt\temp\ など)中の DBPro32フォルダと DBPCnv32フォルダ
- DBPro の表ファイルに異常がないかの確認
次の方法で異常発生時に作業していた表ファイルの異常の有無を調べます。
- DBPro を再起動し,該当する表ファイルを開いてください。
- 表ファイルを開けた場合,[表操作]-[項目集計] コマンドを実行してください。エラーメッセージがなく正常に終了すれば,まず表ファイルに問題はありません。これは,項目集計がすべてのレコードを走査する手っ取り早い手段であることを利用しています。
- エラーになった場合もエラーにならなかった場合も表ファイルの再構成を行なってください。再構成が終了すれば該当の表ファイルは問題なく使用できます。[他]-[表再構成]
- 表ファイルに異常があって開けなかった場合
DBPro が作成するバックアップファイル(拡張子が .~pt のファイル)が使用可能かどうか調べます。
- DBPro が作成したバックアップファイルがあれば,適当なファイル名で拡張子を .dpt に名前を変えてコピーします(たとえば a.~pt を a1.dpt に)。
- このファイルを前項と同じ方法(項目集計と表再構成)で異常がないかどうか確認します。
- このファイルに異常がなければ,問題のあるオリジナルのファイルを削除してから,このファイルをオリジナルと同じファイル名に戻します。
DBPro が作成するバックアップファイルがない,またはバックアップファイルも異常の場合
- お客様が別媒体(たとえばフロッピーディスク,テープ,CD-R など)にバックアップしている場合,おもちのバックアップファイルをハードディスクの適当なフォルダに複写します。
- 複写した表ファイルをやはり項目集計と表再構成でチェックしてください。
- そのバックアップファイルが障害の起きる前に作成されたものであれば正常に開けるはずですのでこれをご使用ください。ただし,別媒体にバックアップした後の更新結果は反映されていませんのでご注意ください。
お客様が別媒体にバックアップしていない場合や,上記の作業が正常に行なえない場合は,DBPro サポートセンターにご相談ください。壊れてしまった DBPro ファイルの修復サービスなども行なっております。