書式

項目値やオブジェクトの値を表示／印刷するときの形を指定する文字列を書式といいます。たとえば，書式を変えることによって数値型の値 1000 が 1000.00 と表示されたり，\1,000_ と表示されたりします。

目次

概要

文字列書式

数値書式

日付書式

時刻書式

年月間隔書式

日時間隔書式

書式の構文

概要

書式の例

• たとえば，次のような場合に書式を設定します。
  
  

  目的	値	書式	表示
  小数点以下の桁数がレコードによって異なる項目で，小数点位置を揃えて表示する。	1000 99.9	0.00	1000.00 99.90
  3桁ずつのコンマ区切りを入れて数値を表示する。	1000	#,##0	1,000
  円記号（\）などの通貨記号を数値の前に表示する。	1000	\#,##0_	\1,000_
  負の数値を赤で表示する。	-1000	0;[赤]-0	-1000
  日時間隔をコロン（：）などで区切って表示する。	1時間30分	hh:mm'ss"	01:30'00"
  名前に敬称「様」などを付けて表示する。	山田 太郎	* 様	山田 太郎 様

書式の形式

• 書式は，表示の形を指定するための機能文字とそれ以外の任意の文字から構成する文字列で表現されます。上記の例では 0 # ; [赤] h m s * などが機能文字であり . \ _ : ' " 様 などが機能文字以外の任意の文字です。
• 機能文字は，結果の表示文字列中では表示しようとする値に応じて適当な文字に置き換えられます。機能文字以外の文字は，書式中に現われた順番で結果の文字列中にそのまま表示されます。
• 詳細は，各データ型ごとの書式，および書式の構文を参照してください。

データ型と書式

• 書式は，表示しようとする値のデータ型に応じて指定方法が定められています。DBPro V4 からは文字列型データおよびファイル型データにも書式を指定できるようになりました。

  文字列型	文字列書式
  数値型	数値書式
  整数型	数値書式，特殊数値書式
  実数型	数値書式
  日付型	日付書式
  時刻型	時刻書式
  年月間隔型	年月間隔書式
  日時間隔型	日時間隔書式
  ファイル型	文字列書式

標準書式

• 特に書式を指定していないデータは，DBProであらかじめ決められている書式で表示されます。この書式を標準書式と呼びます。
• 各データ型の標準書式は以下のとおりです。

  文字列型	*
  数値型	0.#
  整数型	0
  実数型	0.#
  日付型	yyyy年m月d日
  時刻型	h時m分s秒
  年月間隔型	y年mヵ月
  日時間隔型	d日h時間m分s秒
  ファイル型	*

ナル書式

• すべてのデータ型に対して，ナルのときにだけ表示する文字列を指定することができます。ナルのときには表示すべき値がありませんから，ナル書式として指定した固定の文字列が表示されます。ナル書式を利用することによって，実際にはデータが入力されていないセルに何らかの表示を行なうことができます。

  例：	* 様;---宛名がありません---
  	\#,##0_;;;未入力

書式を設定する場面

• 表編集ウィンドウや表印刷で表示される各項目値の形は，表示形式として指定します。表示形式ダイアログ：色と書式ページ
• カード編集ウィンドウやカード印刷で表示される項目値，式の値，文字列などの形は，それぞれのオブジェクトの属性として指定します。オブジェクト属性ダイアログ：色と書式ページ
• 各データ型の値を文字列型データに変換するときに書式を指定して変換することができます。#文字列(<値>,<書式文字列>)
• 表印刷やカード印刷のヘッダー／フッターに印刷できる日付や時刻に対して書式を指定することができます。印刷形式ダイアログ：ヘッダーページ，カード属性ダイアログ：ヘッダーページ
• クロス集計の結果表での書式を指定することができます。クロス集計ダイアログ

書式の登録と削除

• 表示形式ダイアログとオブジェクト属性ダイアログで指定した書式は，最初に指定したときに自動的にDBProに登録されます。次に同じ書式を使うときは，リストボックスから選ぶだけで指定することができます。これらの書式は，[削除]ボタンで削除されるまでDBProに記憶されています。

数値や日時間隔データの表示あふれ

• 数値型，整数型，実数型，年月間隔型および日時間隔型の値は，表示領域の幅が狭く，書式に従って１行で表示できないときは，######## のように領域全体が # で埋められます。

出力書式と入力書式

• DBPro で「書式」と言った場合，それはデータを表示・印刷するときの形式を指定する出力書式のことです。
• 入力された文字列がどのように解釈されるかを指定する入力書式の機能はありません。入力した文字列がどのような値として解釈されるかは，各データ型に応じてあらかじめ決められており，一部の日付型データ以外では変更できません。
  データ編集の基礎：データ型に応じた項目値の入力
  各種設定ダイアログ：元号なし2桁年の解釈

文字列書式

文字列書式の例

• 文字列書式を使うと，実際には入力されていない括弧類や敬称を，文字列の前後に付加することができます。

  書式	値	表示
  * 様	山田 太郎	山田 太郎 様
  （備考：*）	これは，備考の本文です。	（備考：これは，備考の本文です。）

• 未入力の項目に特定の文字列を表示できます。

  書式	値	表示
  *;[赤]転居先不明	夕日丘1-1	夕日丘1-1
  		転居先不明
  *;−−		−−

• 値の長さによらず同じ長さの文字列として表示・出力することができます。

  書式	値	表示
  <<<<<<<<	8文字を超える分はカットされます。	8文字を超える分
  >>>>>>>>	右寄せのときは左がカットされます。	カットされます。
  ｛＜＜＜＜＜＜＜＜｝	短い単語	｛短い単語□□□□｝
  ＜＜＜＜####	4文字以上8文字以内で表示されます。	4文字以上8文字
  	単語	単語□□

  （短い単語□□ などの □ は，全角の空白文字を示します。）

文字列書式の機能文字

• 文字列書式には次の機能文字が使えます。

  *	値の文字列全体に対応します。この機能文字は，書式中にただ1個だけ書くことができます。全角／半角は区別されません。 この機能文字の前後に書いた任意の文字列が，値の文字列に付加されます。< や > と組み合わせて指定することもできます（後述）。
  ;	値の文字列が空文字列だったときの書式を指定します。セミコロンの左側には通常の文字列書式，右側には空文字列だったときに表示する文字列を書きます。
  <	< 1文字に対して値文字列の左端から1文字ずつ対応させ，対応する文字が存在するときはその文字を，存在しなくなったら半角空白を表示することを指定します。< は何個でも連続して書くことができますが，全角の ＜ とは区別され，しかも混在させることはできません。
  ＜	＜ 1文字に対して値文字列の左端から1文字ずつ対応させ，対応する文字が存在するときはその文字を，存在しなくなったら全角空白を表示することを指定します。＜ は何個でも連続して書くことができますが，半角の < とは区別され，しかも混在させることはできません。
  #	# 1文字に対して値文字列の左端から1文字ずつ対応させ，対応する文字が存在するときはその文字を表示し，存在しなくなったら何も表示しないことを指定します。# は何個でも連続して書くことができます。全角／半角は区別されません。
  >	連続して指定した > と値文字列とを右端から順に1文字ずつ対応させ，対応する文字が存在するときはその文字を，存在しなくなったら半角空白を表示することを指定します。> は何個でも連続して書くことができますが，全角の ＞ とは区別され，しかも混在させることはできません。
  ＞	連続して指定した ＞ と値文字列とを右端から順に1文字ずつ対応させ，対応する文字が存在するときはその文字を，存在しなくなったら全角空白を表示することを指定します。＞ は何個でも連続して書くことができますが，半角の > とは区別され，しかも混在させることはできません。
  [<色>]	書式の先頭またはセミコロン ; の直後にだけ書くことができ，表示文字列全体の色を指定します。途中で色を変えることはできません。

• 機能文字の組み合わせは，色指定以外では次のものだけが許されます。

  <...*	文字列書式 <<<<* は，4文字未満の値文字列に対しては右側に4文字になるまで半角空白を補い，4文字以上の値文字列はそのまま全体を表示することを指定します。 < が全角の ＜ のときも，補われるのが全角空白になること以外は同じです。
  <...#...	文字列書式 ＜＜＜＜## は，4文字未満の値文字列に対しては右側に4文字になるまで全角空白を補い，4文字以上6文字までの値文字列はそのまま全体を表示し，6文字を超える値文字列は左側6文字だけを表示することを指定します。 半角の < か全角の ＜ かは，補われるのが半角空白か全角空白かの違いだけです。
  *>...	文字列書式 *＞＞＞＞ は，4文字未満の値文字列に対しては左側に4文字になるまで全角空白を補い，4文字以上の値文字列はそのまま全体を表示することを指定します。 半角の > か全角の ＞ かは，補われるのが半角空白か全角空白かの違いだけです。
  #...>...	文字列書式 ####>>>> は，4文字未満の値文字列に対しては左側に4文字になるまで半角空白を補い，4文字以上8文字までの値文字列はそのまま全体を表示し，8文字を超える値文字列は右側8文字だけを表示することを指定します。 > が全角の ＞ のときも，補われるのが全角空白になること以外は同じです。

• 文字列書式中に書いた上記以外の任意の文字は，そのまま表示されます。
• 組み合わせを含めて，色指定以外の機能文字の列は，書式中でただ1回だけ書くことができます。機能文字以外のそのまま表示される任意の文字は，機能文字列の前，後ろ，またはその両方にだけ書くことができ，機能文字列中に機能文字以外の文字を混在させることはできません（その文字以降が機能文字として認識されなくなります）。
• 書式中に書いた上記機能文字を，機能文字として解釈させずにそのまま表示させたいときは，^ を先行させて ^# のように書きます。^ 自身は，^^ と書きます。

数値書式

数値書式は，整数型，数値型，実数型に適用する書式です。

数値書式の例

（ -\123__ などの _ は，そこに半角の空白文字が存在することを示します）

書式＼データ	123456.789	-123	0
\0.#	\123456.789	-\123	\0
\0.#\-0.#	\123456.789	\-123	\0
\0..#	\123456.789	-\123.	\0.
\0.?	\123456.8	-\123__	\0__
\0..?	\123456.8	-\123._	\0._
\0.00#	\123456.789	-\123.00	\0.00
0.00%	12345678.90%	-12300.00%	0.00%
0	123457	-123	0
0;[赤]0	123457	123	0
0;[赤]-0	123457	-123	0
[青]0;[赤]0;[緑]零	123457	123	零
\0.00	\123456.79	-\123.00	\0.00
#,##0	123,457	-123	0
\#,##0	\123,457	-\123	\0
\#,##0.00	\123,456.79	-\123.00	\0.00
???,???	123,457	-___123	______
-0	123457	-123	0
+0	+123457	-123	+0
0-	123456	-123	0
0+	123457	-123	0
00000000	00123457	-00000123	00000000
#	123457	-123
\0	\123457	-\123	\0
\?	\123457	-\123	\_
\#	\123457	-\123	\
\00000000	\00123457	-\00000123	\00000000
\????????	\__123457	-\_____123	\________
\########	\123457	-\123	\
\0,000.00	\123,456.79	-\0,123.00	\0,000.00
\0..	\123457.	-\123.	\0.
\0.00?	\123456.789	-\123.00_	\0.00_
-\0	\123457	-\123	\0
\-0	\123457	\-123	\0
\+0	\+123457	\-123	\+0
0.00E+00	1.23E+05	-1.23E+02	0.00E+00
.000E+00	.123E+06	-.123E+03	.000E+00
0.000E+00	1.235E+05	-1.230E+02	0.000E+00
0000.E+00	1235.E+02	-1230.E-01	0000.E+00
#?00.0E+?0	_12.3E+_4	-_12.3E+_1	_00.0E+_0
XXXX	XXXX	FF85	0000
W	W	水	日

（XXXX と W の場合の -123 および 0 は，整数型であるとします。）

値による書式の使い分け

• 正値用，負値用，ゼロ値用，ナル用の４種類の書式をセミコロン ; で区切って指定できます。
• ナル書式を指定しない場合，値がナルのときには何も表示されません。
• 二つだけを指定した場合は，値がゼロのときは最初の書式が用いられます。
• 一つだけ書式を指定したときは，正，負，ゼロすべての値でその書式が用いられます。

数値書式の機能文字

• 数値を直接表現する文字は 0 ? # のいずれかです。次のような意味をもちます。

  　0

  指定桁に満たないデータのときに 0 を補う。

  　?

  指定桁に満たないデータのときに空白を補う。

  　#

  指定桁に満たないデータのとき何も表示しない（常に必要な桁数分だけ表示される）。

• 以下の事柄に注意してください。
  1. 0 ? # を混在させることができますが，整数部では，左(上位)から右(下位)に # ? 0 の順序で現れなければなりません。
  2. 整数部には，書式数字列の間にコンマ , を挿入することができます。
     ただし，正しく3桁ごとにコンマを置く必要はなく，コンマが存在すれば，整数部に千単位のコンマを挿入します。千単位以外のコンマ挿入や，小数部，指数部へのコンマ挿入はできません。
  3. データの整数部の桁数が指定を超えたときは # が補われて評価されるので，頭が切れることはありません。
  4. 小数部では，整数部とは逆に左から 0 ? # の順序で現れなければなりません。意味は整数部と同じです。
     小数部指定が # で終わっているときは，それ以下の桁がすべて表示されます。 # でないときは指定によって，四捨五入／切捨て／切上げが起こり，指定桁を超えることはありません。また，指定によっては，小数部指定がないときでも整数部への四捨五入等が起こります。
     小数点は . または .. が指定できます。小数部書式がなければどちらも同じで，どちらでも小数点が表示されます。
     . は，小数部がないとき小数点を表示しません。小数点に続く小数部書式文字が # のときは，小数桁がなければ小数点も省かれます。 ? のときは，小数点が空白に置き換えられます。0 のときは常に小数点が表示されます。
     .. は常に小数点を表示する意味になります。
  5. 指数部の書式数字指定は，コンマ挿入を除いて整数部と同じです。
  6. # の連続は意味がありません。常に # １個と解釈されます。これの目的は，#,##0 のようなコンマ挿入のための補助的な用途が主です。
  7. 通貨記号 \ は指定された位置にその文字を付加します。通貨記号が構文に含まれているのは，通貨の前に符号を書くのを考慮してのことです。
  8. E または e による指数表示を指定したとき，仮数に何桁表示するかは，整数部と小数部の書式で調整することができます。このとき整数部に指定されている # は無視され， ? には空白が表示されます。指数部が # だけで構成されるときは，指数表示が 0 になるとき E 表示は行なわれません。
  9. + または - を書式の最後に付けると，表示最終桁への切上げ，切捨ての指示になります。 + や - を指定しないときは四捨五入されます。
  10. % は，データを100倍して %を付けて表示します。
  11. 整数型では，特殊数値書式を利用することができます。特殊数値書式は優先的に評価されます。

特殊数値書式

特殊数値書式は，整数型にだけ適用できる書式で，組込み関数 #文字列 の引数などに使えます。十六進書式，八進書式，二進書式と曜日書式があります。

十六進書式	X または x の羅列で指定し，整数を指定桁の十六進文字列に変換します。大文字の X を用いれば A〜F が用いられ，小文字の x のときは a〜f が用いられます。
八進書式	O または o の羅列で，大文字／小文字は区別しません。
二進書式	B または b の羅列で，大文字／小文字は区別しません。
曜日書式	曜日に対応する数値を文字列に変換します。0が日曜に，1〜6が月曜から土曜を表わします。0〜6以外の値を与えると，7 で割った剰余に対しては曜日が表示されます。#曜日 次のような書式で指定します。 WWWW 英語曜日(SUNDAY) Wwww 英語曜日(Sunday) wwww 英語曜日(sunday) WWW 英語略曜日(SUN) Www 英語略曜日(Sun) www 英語略曜日(sun) W 和曜日(日)

日付書式

日付型データに対する書式です。日付を西暦，和暦，陰暦のさまざまな形式で表示することができます。

日付書式の例

（ H_4/12/_7 などの _ は，そこに半角の空白文字が存在することを示します）

書式	値	表示
yyyy年m月d日	1999年12月31日	1999年12月31日
	紀元前100年1月1日	-0100年1月1日
西暦y-m-d	紀元前100年1月1日	紀元前100-1-1
	2000年1月1日	西暦2000-1-1
yy-mm-dd	1999年12月31日	99-12-31
	2000年1月1日	00-01-01
平成r年m月d日	1872年12月31日	西暦1872年12月31日
	1873年1月1日	明治6年1月1日
	1989年1月7日	昭和64年1月7日
	1989年1月8日	平成1年1月8日
rr年mm月dd日	2000年1月1日	12年01月01日
H?r/?m/?d	1872年12月1日	A.D.1872/12/_1
	1873年1月1日	M_6/_1/_1
	2000年1月1日	H12/_1/_1
y年m月d日(W)	2000年1月1日	2000年1月1日(土)
dth-Mmm-yy	2000年1月1日	1st-Jan-00
MMMM_d,yyyy	1999年12月31日	DECENBER_31,1999
mm/dd/yy	1999年12月31日	12/31/99
旧暦r年m月d日	1868年10月22日	慶応4年9月7日
	1868年10月23日	明治1年9月8日
	1873年1月1日	明治5年12月3日
干支年_M	1999年12月31日	己卯_師走
干支日_六曜	2000年1月1日	戊午_大安

日付書式の機能文字

• 日付書式の機能文字には次のものを指定できます。詳細な形式については書式の構文：日付書式を参照してください。

  yyyy	4桁年。4桁に満たない年のときは数字ゼロを先行させ，年を4桁で表現することを指定します。前に 西暦，A.D. などを指定したとき，および何も指定しないときは西暦年が，陰暦 を指定したときは陰暦での通年（元旦前後だけが西暦年と異なる年表示）が表示されます。
  yy	下2桁年。西暦年または陰暦通年の下2桁だけを表示します。
  y	ゼロ抑制年。西暦年，陰暦通年を必要桁数だけ表示します。
  rr	2桁和暦年。前に 平成，H などを指定したとき，および何も指定しないときは <現代和暦年書式> と解釈され，明治，大正，昭和，平成の年が2桁で表示されます。明治6年のグレゴリオ暦採用より前は西暦で表示されます。 前に 旧暦，（旧暦），北朝 などを指定したときは <陰暦年書式> と解釈され，それぞれの元号に対応する年が2桁で表示されます。グレゴリオ暦採用後の陰暦（明治5年12月3日＝グレゴリオ暦の1973年1月1日以後）は陰暦での通年表示で 陰暦 が付加されます。
  ?r	ゼロ空白和暦年。2桁和暦年と同じですが，1桁年のときは空白文字を先行させます。
  r	ゼロ抑制和暦年。2桁和暦年と同じですが，必要な桁数だけが表示され，ゼロや空白は補われません。
  西暦	日付を西暦で表現することを指定し，年の前に 西暦 または 紀元前 と表示します。
  西	西暦 と同じですが，西 または 前 が付加されます。
  A.D. ，B.C.	A.D. または B.C. が付加されます。機能文字としては A.D. と書いても B.C. と書いても同じです。
  a.d. ，b.c.	a.d. または b.c. が付加されます。
  AD ，BC	AD または BC が付加されます。機能文字としては AD と書いても BC と書いても同じです。
  ad ，bc	ad または bc が付加されます。
  平成，元号	日付を現代和暦で表現することを指定し，元号として 平成，昭和，大正，明治 を付加します。明治5年以前は 西暦 または 紀元前 になります。この機能文字に続けて和暦年を指定する rr などを書かなかった場合，日付データが属している元号だけが表示されます。平成 と書いても 元号 と書いても同じ意味です。
  平，元	平，昭，大，明，西 または 前 を付加します。
  H	H，S，T，M，A.D. または B.C. を付加します。
  陰暦	日付を陰暦の通年表示（月日を陰暦とし，年は西暦と同じにする表現。元旦前後の年は西暦とはずれる。）で表現することを指定し，陰暦 を付加します。紀元前は負の年数表示になります。
  陰	陰暦 と同じですが，陰 が付加されます。
  旧暦	日付を陰暦で表現し，その日の元号，または元号が定められていない場合には天皇（または皇后）の諡号が付加されます。現代和暦の場合と異なり，明治6年のグレゴリオ暦採用以前についても元号が付加されます。南北朝時代については南朝の元号が付加されます。神武天皇以前については 陰暦 が付加され，通年表示になります。この機能文字に続けて和暦年を指定する rr などを書かなかった場合，日付データが属している元号だけが表示されます。
  （旧暦）	旧暦 と同じですが，天皇の諡号については括弧で囲まれます。
  南朝北朝，舊北朝	南北朝時代の日付についてだけ 旧暦 と同様に南朝または北朝の元号を付加して表現します。南北朝以外の日付に対しては日付そのものを含めて何も表示されません。
  干年	その年の十干（甲，乙，丙，…）を表示します。
  支年	その年の十二支（子，丑，寅，…）を表示します。
  干支年	その年の十干十二支を表示します。
  mm	ゼロ明示月。月を2桁で表示します。1桁の場合，ゼロを先行させます。
  ?m	ゼロ空白月
  m	ゼロ抑制月
  MMMM	英語月(JANUARY)。月を大文字の英語名で表現します。
  Mmmm	英語月(January)
  mmmm	英語月(january)
  MMM	英語略月(JAN)
  Mmm	英語略月(Jan)
  mmm	英語略月(jan)
  M	陰暦月(睦月，如月，…)
  dd	ゼロ明示日。日を2桁で表示します。
  ?d	ゼロ空白日
  d	ゼロ抑制日
  dth	英語日。日を 1st，2nd，3rd，4th，… で表現します。
  W	和曜日（日）
  WWWW	英語曜日（SUNDAY）。曜日を大文字の英語で表現します。
  Wwww	英語曜日（Sunday）
  wwww	英語曜日（sunday）
  WWW	英語略曜日（SUN）
  Www	英語略曜日（Sun）
  www	英語略曜日（sun）
  干日	その日の十干を表示します。
  支日	その日の十二支を表示します。
  干支日	その日の十干十二支を表示します。
  六曜	その日の六曜（先勝，友引，先負，仏滅，大安，赤口）を表示します。

• 日付書式の年月日間の区切り文字（年，月，日，-，/ など）には，書式の機能文字以外ならば何を書いても構いません。
• 年月日に対する機能文字が現れる順序は任意で，すべてを指定する必要もありません。d日yy などという非実用的な書式でもそれなりに評価されます。
• 元号と西暦年（yy）の組合せなど，日付書式の構文で許されていない組合せを書いてもそれなりに評価されて表示されることもありますが，動作は保証されません。例や書式の構文に示されている自然な組合せを使うようにしてください。
• DBPro V3 までの機能文字と比べると，かなりの追加と廃止があります。元号を指定する「昭和」，「大正」，「明治」，「HSMT」，西暦を指定する「紀元前」，「前」などは廃止されていますので注意してください。

時刻書式

時刻型のデータに対する書式です。

時刻書式の例

（ 1:23_AM などの _ は，そこに半角の空白文字が存在することを示します）

書式＼データ	01:23:56	16:04:00	16:00:00
h時m分s秒	1時23分56秒	16時4分0秒	16時0分0秒
hh:mm:ss	01:23:56	16:04:00	16:00:00
hh{:mm{:ss}}	01:23:56	16:04	16
?h時?m分です	_1時23分です	16時_4分です	16時_0分です
?h時{?m分}です	_1時23分です	16時_4分です	16時です
h:mm_AM	1:23_AM	4:04_PM	4:00_PM
午前?h時?m分	午前_1時23分	午後_4時_4分	午後_4時_0分

時刻書式の機能文字

• 時刻データの時，分，秒には，それぞれ次のような機能文字を指定できます。

  hh	ゼロ明示時
  ?h	ゼロ空白時
  h	ゼロ抑制時
  mm	ゼロ明示分
  ?m	ゼロ空白分
  m	ゼロ抑制分
  ss	ゼロ明示秒
  ?s	ゼロ空白秒
  s	ゼロ抑制秒

• 時刻書式の時分秒間の区切り文字には，書式の機能文字以外ならば何を書いても構いません。
• 時分秒に対する機能文字が現れる順序は，日付書式の場合と違って固定的です。時→分→秒 の順序で書いてください。
• 時，分，秒のうちいずれか一つだけを指定する，あるいは時分，分秒の二つだけを指定することはできますが，途中の分だけを省略して時秒だけを指定することはできません。
• 時刻書式には，時刻を12時間制で表現させるために，午前hh時 のように 午前／午後 の指定を含ませることができます。このような午前午後の指定のない場合は24時間制で表現されます。
• 分や秒がゼロのときにそれを表示させないような指定ができます。つまり，h時m分 という書式に対して 17時0分 ではなくて，17時 と表示させることができます。これは，値がゼロのときに省略したい部分を {　} で囲んで表現します。この指定は入れ子にできます。h{:m{:s}} という書式では，分と秒が両方ともゼロのときは h だけに，秒がゼロで分がゼロでないときは h:m になります。

年月間隔書式

年月間隔書式は，何年何ヵ月という量を扱います。

年月間隔書式の例

（ _01年 などの _ は，そこに半角の空白文字が存在することを示します）

書式＼データ	1年4ヵ月	123年11ヵ月	-1年0ヵ月
y年mヵ月	1年4ヵ月	123年11ヵ月	-1年0ヵ月
y年{mヵ月}	1年4ヵ月	123年11ヵ月	-1年
?yy年?mヵ月	_01年_4ヵ月	123年11ヵ月	-_01年_0ヵ月
y-m;[赤]y-m	1-4	123-11	1-0

年月間隔書式の機能文字

• 年月間隔の年，月には，それぞれ次のような機能文字を指定できます。

  [ ?... ] y...	年数を y と ? で指定した桁数で表示します。y の桁数に満たないときはゼロが補われます。
  [ ?... ] m...	月数を m と ? で指定した桁数で表示します。m の桁数に満たないときはゼロが補われます。

• 年月間隔書式の年月間の区切り文字には，書式の機能文字以外ならば何を書いても構いません。
• 書式に年と月の両方を指定したときは，月は 0〜11の間の値しか取り得ません。
• 年か月のどちらかを省略することができ，そのときは年単位または月単位の値が表示されます。
• 年月データが負のときは，符号付きで表示されます。
• 年月間隔書式では，数値書式と同じように，正値用，負値用，ゼロ値用，ナル用の４種類をセミコロン ; で区切って指定できます。
• 月がゼロのときにそれを表示させないような指定ができます。つまり，y年mヵ月 という書式に対して 1年0ヵ月 ではなくて，1年 と表示させることができます。これは，値がゼロのときに省略したい部分を {　} で囲んで表現します。

日時間隔書式

日時間隔書式は何日何時間何分何秒という量を扱います。

日時間隔書式の例

書式＼データ	12日23時間45分	3時間4秒	-1時間23分45秒
d日h時間m分s秒	12日23時間45分0秒	0日3時間0分4秒	-0日1時間23分45秒
d日h時間;[赤]d日h時間	12日23時間	0日3時間	0日1時間
w週dd日hh時間	1週05日23時間	0週00日03時間	-0週00日01時間
{{w週}dd日}hh時間{mm分{ss秒}}	1週05日23時間45分	03時間00分04秒	-01時間23分45秒

日時間隔書式の機能文字

• 日時間隔書式の日，時，分，秒には，それぞれ次のような機能文字を指定できます。

  [ ?... ] w...	週数を w と ? で指定した桁数で表示します。w の桁数に満たないときはゼロが補われます。
  [ ?... ] d...	日数を d と ? で指定した桁数で表示します。d の桁数に満たないときはゼロが補われます。
  [ ?... ] h...	時間数を h と ? で指定した桁数で表示します。h の桁数に満たないときはゼロが補われます。
  [ ?... ] m...	分数を m と ? で指定した桁数で表示します。m の桁数に満たないときはゼロが補われます。
  [ ?... ] s...	秒数を s と ? で指定した桁数で表示します。s の桁数に満たないときはゼロが補われます。

• 日時間隔書式の年月間の区切り文字には，書式の機能文字以外ならば何を書いても構いません。
• 上の位が指定されているときは，時間は 0〜23，分と秒は 0〜59 の間の値しか取り得ません。
• 時間だけを省略するというような，真ん中だけの省略はできません。そうでなければ，上位，下位またはその両方の書式の一部を省略することができます。
• 日時間隔が負のときは，符号付きで表示されます。
• 日時間隔書式では，数値書式と同じように，正値用，負値用，ゼロ値用，ナル用の４種類をセミコロン ; で区切って指定できます。
• 分や秒がゼロのときにそれを表示させないような指定ができます。つまり，h時m分 という書式に対して 17時0分 ではなくて，17時 と表示させることができます。これは，値がゼロのときに省略したい部分を {　} で囲んで表現します。この指定は入れ子にできます。h{:m{:s}} という書式では，分と秒が両方ゼロのときに h だけに，秒がゼロで分がゼロでないときは h:m になります。