CARDPROCEDUREステートメント

カードのボタンが押されたときに実行されるカード手続きを宣言します。

形式

例

構造	コマンド	パラメータ
	オープン	@表_商品台帳, '商品台帳.DPT', ウィンドウ表示=しない	(1)
	表カード切替え	@表_商品台帳, 対象カード='商品帳票.DPC', ウィンドウ表示=する, カード手続き=検索と印刷	(2)
	代入	@カード_商品台帳 := @@
	対話編集	@カード_商品台帳, 初期状態=表示	(3)
	クローズ	@表_商品台帳	(9)
	…
CARDPROCEDURE 検索と印刷 DO			(4)
ON [CODE検索] DO	項目検索	@カード_商品台帳, [CODE], 条件=等しい	(5)
ON [カード印刷] DO	印刷	@カード_商品台帳, 印刷カード=全カード	(6)
	カーソル移動	@カード_商品台帳, 開始位置=先頭
ON [表印刷] DO	印刷	@表_商品台帳, 印刷形式='PRINT1', 印刷ページ=全ページ, 印刷部数=1	(7)
	カーソル移動	@カード_商品台帳, 開始位置=先頭
ON [マスタ中止] DO	対話編集終了		(8)
ENDCARDPROCEDURE

1. カーソル@表_商品台帳で，表'商品台帳.DPT'をオープン
2. 表カード切替えステートメント実行。対象カード'商品帳票.DPC'をオープン。ウィドウ表示はする。そのときのカード手続き名には 検索と印刷 と書く。カードのカーソル @カード_商品台帳にカレントカーソルを代入する。
3. @カード_商品台帳 の対話編集を実行。初期状態は表示状態。
4. CARDPROCEDUREステートメント実行。カード @カード_商品台帳 において，[CODE検索]，[カード印刷]，[表印刷]，[マスタ中止] のいずれかのボタンが押されたら，それぞれが対応するブロックを実行するための宣言をする。
5. [CODE検索]が押されたら，項目検索を実行。実行後は(3)の対話編集に制御が戻っている。そして次のボタンが押されるのを待っている。
6. [カード印刷]が押されたら，カードの印刷を実行し，カーソル移動で先頭のレコードにカーソルを移動しておく。実行後は(3)の対話編集に制御が戻っている。そして次のボタンが押されるのを待っている。
7. [表印刷]が押されたら，表で印刷形式登録してある 'PRINT1' を印刷し，カーソル移動で先頭のレコードにカーソルを移動しておく。実行後は(3)の対話編集に制御が戻っている。そして次のボタンが押されるのを待っている。
8. [マスタ中止]が押されたら，対話編集は終了。(3)の対話編集の次の行にあるクローズに制御が移る。
9. @表_商品台帳 をクローズ。

解説

• <手続き名> は <通常識別子> です。<通常識別子> は英字，仮名，漢字，下線，数字で構成されます。ただし，先頭が数字であってはいけません。<手続き名> として用いられる <通常識別子>中の全角半角，大文字小文字などは区別されません。<手続き名> は，同じDPLファイル中で宣言されている他の手続きやカード手続きの <手続き名> と同じであってはなりません。同時に動く他のDPLファイル中の <手続き名> と同じであっても構いませんが，できるだけ異なる名前にしておくことをお勧めします。
• カード手続きは，カード上のボタン押下の動作による処理を行なうために用意されています。そのカードとカード手続きの関連付けは，オープンステートメント，または表カード切替えステートメントによって行なわれます。このオープンステートメントと CARDPROCEDUREステートメントは同一の DPLファイルになければなりません。
• ON [ボタン１] は，ボタン１という名前のボタンオブジェクトが押されたときに実行するという意味です。カードの対話編集中にボタン１が押されると，ON [ボタン１] の後に書かれている <ブロック> が実行されます。
• ON DEFAULT は，<ONブロック> が定義されていないボタンが押されたときに実行する <ブロック> を指定します。ON DEFAULT を，二つ以上指定することはできません。
• ONブロックに対話編集から制御が移ってきたとき，カレントカーソルには，そのときのファイルやレコードの状態が反映されています。
• また，システム変数 $$OBJECT にオブジェクト名が文字列で設定されています。つまり，ON [ボタン１] に来たときは 'ボタン１' という文字列が設定されています。ON DEFAULT のときには $$OBJECT に設定されているボタンオブジェクトの名前を使用して処理を分岐させることができます。
• ONブロック処理中は，そのDPLのトップレベルで使用できる変数や，手続きをすべて使えます。また，<ブロック> 中でローカルな変数を宣言することもできます。
• ONブロック中の制御が RETURNステートメントに達すると，そこで対話編集に戻ります。また，次の ONブロックや ENDCARDPROCEDURE に達したときも対話編集に戻ります。
• CARDPROCEDUREステートメントは，DPLのトップレベルにだけ書くことができます。すなわち，手続き中でさらにカード手続きを宣言したり，繰返しブロックの中でカード手続きを宣言したりすることはできません。CARDPROCEDUREステートメントをDPLの途中に書くこともできますが，その場合，DPLの実行は CARDPROCEDUREステートメントを飛び越します。通常は DPL の先頭または最後に書きます。
• CARDPROCEDUREステートメント自身は，DPLの実行に何の影響も与えません。DPLの実行が CARDPROCEDUREステートメントに到達すると，何もせずに ENDCARDPROCEDURE の次のステートメントから実行を続けます。
• GOTOステートメントによってカード手続きの外から中へ，または中から外へ分岐することはできません。また，異なる手続き，カード手続き間の分岐もできません。
• ONブロックで設定されたシステム変数の値を，次の ONブロック で使用することはできません。もしそうしたければ，変数に代入して値を保持してください。

  構造	コマンド	パラメータ
  	LOCAL	$A
  	オープン	@mycard, 'mycard.dpc', カード手続き=MyCardProc
  	--ここでは$$FILENAMEはmycard.dpcを示している
  	対話編集	@mycard
  	--ここでも$$FILENAMEはmycard.dpcを示している
  	--$Aはother.dptを示している
  	…
  CARDPROCEDURE MyCardProc DO
  ON [ボタン１] DO	LOCAL	$B, @X
  	オープン	@X, 'other.dpt'
  	--ここでは$$FILENAMEはother.dptを示している
  	代入	$A := $$FILENAME
  	代入	$B := $$FILENAME
  	…
  	クローズ	@X
  	--$B, @X は消滅する
  ON DEFAULT DO	…
  ENDCARDPROCEDURE

関連項目

オープンステートメント

PROCEDUREステートメント

DPLの構文