[道具]-[表]
明細行として複数のレコードを同時に表示/編集するための表オブジェクトをカード上に作成します。
- 目次
- 表オブジェクトの機能
- 見出し部,明細部,明細単位,表オブジェクト内オブジェクト
- 表組みレイアウトと自由レイアウト
- 表に表示されるレコード:グループ
- グループ計とカード計
- 他のオブジェクトとの関係
- 表オブジェクトとシート
- 操作手順
- 関連項目
請求書や出金伝票のように,明細行をもつカードを作るために表オブジェクトを置きます。表オブジェクトを置くと,1枚のカードで複数のレコードを表示・編集・印刷することができます。
表オブジェクトは,一つのオブジェクトだけで見出し部と明細部をもち,さらにそれらの要素として内部にオブジェクトをもつ,大変複雑なオブジェクトです。
- 表オブジェクトは,見出し部と明細部で構成されます。明細部は,明細単位の繰返しです。
- 見出し部には,明細部に置かれる項目の項目名などが表示され,明細部の説明のための表頭になります。
- 各明細単位には対象表の1レコードが対応し,そのレコードの項目値,計算値などを表示するためのオブジェクトを置くことができます。
- 表組みレイアウトの表オブジェクトでは,各明細単位は幾つかのセルに分割されて,それぞれにレコードの項目値が表示されます。表オブジェクト全体の幅は,各項目の幅の合計になります。
表組みレイアウトの明細単位には,項目オブジェクト,式オブジェクト,テキストファイル項目オブジェクト,図形ファイル項目オブジェクトを置くことができます。
表組みレイアウトの明細単位は,オブジェクト属性ダイアログの基本ページで項目の順序と表示幅を指定するだけでレイアウトできます。
- 自由レイアウトの表オブジェクトでは,一つの明細単位を2行以上のセルに分割して表示したり,
項目1 | 項目2 | … | 項目m |
項目m+1 | 項目m+2 | … | 項目n |
明細単位を単なる領域と考え,そこに任意のオブジェクト(表オブジェクトとOLE枠オブジェクトは除く)を自由に配置することができます。
オブジェクト1 | | | オブジェクト2 |
| オブジェクト3 | | オブジェクト4 | |
| オブジェクト5 | |
自由レイアウトの表オブジェクトでは,オブジェクト属性ダイアログで全体のサイズや各属性を指定した後,内部のレイアウトは[編集]-[明細レイアウト開始/終了]コマンドで行ないます。
- 一つの表オブジェクトに表示されるレコードは,指定したキー項目の値が同じである連続した複数のレコードです。このような連続するレコードの集まりをグループと呼び,グループ分けするキーになる項目をグループ項目と呼びます。
たとえば,月ごとの合算請求書では,グループ項目は[得意先コード]と[売上月]になり,その月に特定の得意先に販売したすべての売上レコードが一つのグループになります。
グループ1 | 得意先A | 1月 | 商品甲 | … |
得意先A | 1月 | 商品乙 | … |
得意先A | 1月 | 商品丙 | … |
グループ2 | 得意先A | 2月 | 商品甲 | … |
得意先A | 2月 | 商品丙 | … |
グループ3 | 得意先B | 1月 | 商品乙 | … |
得意先B | 1月 | 商品丁 | … |
得意先B | 1月 | 商品戊 | … |
グループ4 | … |
- グループに含まれるレコード数が表オブジェクトの明細単位数を超えていると,オブジェクト属性ダイアログ:他ページの縦スクロールの設定によりスクロールまたは次のカードに表示・印刷されます。
- グループ項目は,カード属性ダイアログの基本ページで指定します。
- 表オブジェクトがあるカードでは,一つのカードで表示対象となっている全レコードの集計値を表示させることができます。この集計値を「カード計」と呼び,集計用の組込み関数:#合計,#平均などを使って指定します。
カード計を表示するには,式オブジェクトのオブジェクト属性ダイアログ:基本ページで[集計]に「カード計」を指定します。
- カード計がカード1枚限りの集計であるのに対し,「グループ計」は,グループのレコードが複数のカードにまたがる場合であってもグループ全体の集計を計算します。
集計対象がグループの全レコードになること以外は,カード計の場合と同じです。
- 表オブジェクトがあるカードでは1枚のカードで複数のレコードが表示されますが,表オブジェクト以外の項目オブジェクトや式オブジェクトではいずれか一つのレコードに対応する値しか表示できません。表オブジェクト以外の項目オブジェクトや式オブジェクトに表示される値は,表オブジェクトでカーソルがあるレコードの値です。(DBPro V3.2 までは表オブジェクトの先頭レコードの値が表示されていました。)
- 表オブジェクトがあるカードへレコード挿入する場合,表オブジェクト以外の項目オブジェクトの値は次のようになります。
- 一つのカードに,表オブジェクトがあるシートと表オブジェクトがないシートとを作ってしまうと,表オブジェクトがないシートで[探す]-[次カード]を実行した場合,見えていない表オブジェクトに表示されているレコード分がスキップされるので注意してください。すなわち,表オブジェクトがあるシートで次のカードに表示されるレコードの先頭レコードまで移動します。
- [道具]-[表]を選ぶか,オブジェクトツールバーの をクリックします。
マウスポインタが表オブジェクト作成用の形 に変わります。
- カード領域で表オブジェクトを置きたい位置と大きさをマウスでドラッグします(ここで指定するサイズは仮の大きさであり,オブジェクト属性ダイアログで指定する大きさが優先します)。
表オブジェクトが作成され,オブジェクト属性ダイアログが開きます。
- オブジェクト属性ダイアログの基本ページで明細部のレイアウト方法を指定します。
- 表組みレイアウトを指定した場合は,引き続き基本ページで表オブジェクトに表示する項目とその順序を指定します。オブジェクト属性ダイアログ:表組みレイアウトの操作手順
- 自由レイアウトを指定した場合,見出し部や明細部のレイアウトは,オブジェクト属性ダイアログを閉じた後に明細レイアウトモードで行なうので,他のオブジェクト属性の指定を先に行ないます。
- オブジェクト属性ダイアログのサイズページで,見出し部,明細部の高さと明細単位数などを指定します。
- 必要に応じて,その他の属性をオブジェクト属性ダイアログの各ページで指定します。
- [OK]ボタンを押してオブジェクト属性ダイアログを閉じます。
- 自由レイアウトを指定した場合は,[編集]-[明細レイアウト]-[見出し部],[明細単位]を選んで見出し部と明細単位をレイアウトします。
- [属性]-[カード属性]を選び,一つの表オブジェクトに含まれるレコードのグループを決定するグループ項目を指定します。カード属性ダイアログ:基本ページ
- 機能ガイド:オブジェクト
- 機能ガイド:カードレイアウトウィンドウでの操作
- オブジェクト属性ダイアログ:基本ページ:表
- オブジェクトツールバー