レコードの挿入/削除/更新/複写/移動
データベース(表ファイル)へのデータの入力や編集は,表の構成単位であるレコードを単位として行ないます(表)。見かけ上はレコードの一つの項目だけを変更することができますが,データベースとしてはそのレコード全体が更新されます。
- レコードの挿入・追加
- レコードの削除
- レコード内項目の訂正
- クリップボードを利用したレコードの移動と複写
- 定義/作成ウィンドウでのレコード操作
- 新しいレコードをデータベースに入力するには,表編集ウィンドウまたはカード編集ウィンドウで次の操作を行ないます。
連続挿入 | F3キーを押すと,セルカーソルの位置(表編集ウィンドウの場合)または表示されているレコードの直前(カード編集ウィンドウの場合)に新しいレコードを連続して挿入します。 | | [編集]-[レコード挿入開始/終了] |
1レコード挿入 | Ctrl+F3キーを押すと,セルカーソルの位置または表示されているレコードの直前に新しいレコードを一つだけ挿入します。1レコードの挿入が終わると表操作モードに自動的に戻ります。 | | [編集]-[1レコード挿入] |
末尾への連続挿入 | Shift+Ctrl+F3キーを押すと,カーソルがどこにある場合でも表の最後に移動してから新しいレコードを連続して挿入します。 | | [編集]-[レコード追加開始] |
カード挿入 | カード編集ウィンドウの場合,Shift+F3キーを押すと,表示されているカードの直前に新しいカードを挿入し,そこでレコードを連続して挿入します。表オブジェクトをもたないカード(1レコード/1カードのカード)の場合,F3キー([レコード挿入開始])と同じです。 | | [編集]-[カード挿入] |
- 初期値式や検査条件などの入力補助機能を,あらかじめ表ファイルなどに設定しておくことによって,レコード入力の際にさまざまな補助機能を使うことができます。各種の入力補助機能
- 他のアプリケーションのデータファイルやテキストファイルとしてすでに入力されたデータが存在するときは,それらを一括して DBPro の表ファイルに入力することができます。データファイル変換,テキストファイルでのデータ交換
- 削除したいレコードにカーソルを合わせて [編集]-[レコード削除] を選びます。
- 一度に複数レコードを削除するときは,それらのレコードをハイライトさせてから [編集]-[レコード削除] を選びます。
- すでに入力されているレコードの項目値を変更するときは,次の方法があります。
1セル訂正 | 訂正したい位置にカーソルを合わせてスペースキーを押すと,セル訂正モードになり,そのセルの値だけを変更できます。Enterキーにより値が確定して表操作モードに戻ります。Ctrl+矢印キーによりセルを移動したときも値が確定して表操作モードに戻ります。
スペースキーを押してセル訂正モードに入らなくても,訂正したい位置に値を直接入力して訂正することもできます。そのセルの値が入力した値に置き換わります。 |
連続訂正 | F2キーを押すと,そのときのセルカーソル位置から連続して項目を訂正することができます。表操作モードに戻るときはもう一度 F2キーを押します。[編集]-[訂正開始/終了]
連続訂正中の Enterキーによりカーソルが右の項目に移動するか,下の項目に移動するかを変更できます。[他]-[カーソル移動方向] |
- 表編集ウィンドウでは,特定の範囲をハイライトしてから連続訂正すると,その範囲の項目値だけを連続して訂正することができます。
- 特定のレコードだけを訂正したいときは,あらかじめそれらのレコードを選択してから訂正します。レコードを探す:選択と選択ウィンドウ
- すべてのレコード,あるいはある条件を満たすレコードを一括して訂正したいときは,次のコマンドが使えます。
[表操作]-[置換] | 特定項目全体,あるいはその中の特定の文字列を指定した値に置換します。 |
[表操作]-[併合] | あらかじめ用意された他のファイル(トランザクションファイル)のデータを元に更新します。 |
文字列やセル単位のデータを移動,複写するときと同様に,レコードもクリップボードを経由して移動,複写します。
「レコードの移動,複写」と言ったときには,レコードの各項目値が格納される領域(入れ物)ごと移動,複写することを意味します。レコードの全項目が対象であっても,項目値だけを移動,複写し,領域の移動や複写を伴なわない場合はセル単位の移動,複写として扱われます。セル単位の編集
- 備考:
- DBPro V3 までは,セル単位の移動/複写には [移動]/[複写] コマンドが,レコード単位の移動/複写には [レコード移動]/[レコード複写] コマンドが用意され,「どこから」「どこへ」という指定によるクリップボードを意識しない操作でした。V4 からは Windows の一般的な操作方法であるクリップボードを意識した [切取り]/[複写] して [貼付け] るという形に変更されました。
レコード単位の移動
- 移動したいレコードにカーソルを合わせます。複数のレコードを同時に移動するときは,それらのレコードをハイライトします。
- [編集]-[レコード切取り] を選びます。対象レコードが元の場所から切り取られ,クリップボードに移動されます。元のレコードは,その位置からは削除されます。(ここで,[レコード切取り] の代わりに [切取り] を選ぶと,それはセル単位の切取りになってしまいます。セル単位の編集)
- 移動先の位置にカーソルを合わせます。移動先としては他の編集ウィンドウでもかまいませんが,移動元と移動先の各項目のデータ型は一致していなければなりません。
- 注:
- セル単位の編集の場合と異なり,レコード単位の編集では他のアプリケーションに移動,複写することはできません。他のアプリケーションに移動,複写するときはセル単位の編集機能を利用してください。
- [編集]-[レコード貼付け] を選びます。クリップボードに切り取られていたレコードがカーソル位置の直前に挿入されます。(ここで,[レコード貼付け] の代わりに [貼付け] を選ぶと,それはセル単位の貼付けになり,移動先に元々あったレコードに移動元のレコードの各項目値が上書きされます。移動先レコードがもっていたデータは失われてしまいます。)
- クリップボードには切り取ったレコードが残ったままなので,別の場所でもう一度 [レコード貼付け] を選ぶと,同じレコードを2箇所以上に移動・複写することができます。
- 連続していない複数のレコードをハイライトして移動したときは,ハイライトしたレコードが連続して一箇所の移動先に移動されます。
このとき,移動先でのレコードの順序はハイライトした順番になります。すなわち,最初にハイライトしたレコードが先頭に,最後にハイライトしたレコードが最後になります。マウスのドラッグなどにより連続してハイライトしたレコードは,元のレコードの順番のまま移動されます。
- 切り取りだけ行なって貼付けを行なわないと,レコードを削除したのと同じことになります。
レコード単位の複写
- 複写したいレコードにカーソルを合わせます。複数のレコードを同時に複写するときは,それらのレコードをハイライトします。
- [編集]-[レコード複写] を選びます。対象レコードがクリップボードに複写されます。元のレコードはそのままです。(ここで,[レコード複写] の代わりに [複写] を選ぶと,それはセル単位の複写になってしまいます。セル単位の編集)
- これ以後は,「レコード単位の移動」の 3. 以降と同じです。複写先の位置を指定して,レコード貼付けを行なってください。
他のアプリケーションからの移動/複写
- Windows の他のアプリケーションでクリップボードに切取り/複写したデータを DBPro の新しいレコードとして貼り付けるときは,表の末尾で [編集]-[貼付け] を実行してください。[貼付け] は,本来セル単位の上書き貼付けとして動作しますが,末尾の場合にだけ貼り付けられるべきレコードが存在しないので新しいレコードに貼り付けられます。
- 前項までのレコード編集に関する機能は原則として表編集ウィンドウまたはカード編集ウィンドウでのデータレコードに対するものですが,次の各ウィンドウでのそれぞれのレコードに対する操作もまったく同様です。
ウィンドウ | 編集対象のレコード |
表定義ウィンドウ | 項目属性レコード |
ビュー定義ウィンドウ | ビュー項目属性レコード |
DPL作成ウィンドウ | 個々のステートメントレコード |
- 注:
- DBPro V3 までは編集ウィンドウと定義ウィンドウとでは操作が異なる部分がありましたが,DBPro V4 からはほとんどの操作が共通になっています。