項目の値を計算する
表のレコードに入力される値のうち,他の項目から計算される値や,組込み関数によって自動的に計算できる値は,その内容を式で表わしておくことによって入力する手間を省くことができます。
- 目次
- 項目初期値
- 計算項目
- 仮想項目
- 一時項目
- 式オブジェクト
- レコードを最初に挿入したときにの初期値を指定することができます。
- 項目初期値は,項目属性の初期値式として指定します。項目属性ダイアログ:基本ページ
- 項目初期値は,レコードを挿入して最初にその項目にデータを入力しようとする直前,あるいは[編集]-[入力補助]-[初期値/選択入力]で指定したときなどに計算されます。
- 項目初期値は,組込み関数を利用することによってさまざまな入力補助機能として使うことができます。
- 他の表のデータを見ながら選択入力できます。#対話表引き
- レコード番号を自動設定します。#最終値
- 他の項目のふりがなを自動入力します。#ヨミ,#よみ
- 今日の日付を自動入力します。#日付
- 直前のレコードの同じ項目の値を複写します。#直前値
- 項目初期値は基本項目にだけ指定でき,設定された後,いつでも変更できます。入力された後は何ら特別なことはありません。
- 計算項目の値は,他の項目の値や組込み関数などを使って自動的に計算され,常に式の値が保たれます。利用者が変更することはできません。
- 計算項目を設定するには,表定義ウィンドウで項目種別を「計算項目」とし,「計算式」を指定します。項目属性ダイアログ:基本ページ
- 通常は,計算式で参照している項目が更新されたときに計算項目も更新されます。
- #表引き などを使って他の表ファイルのデータを参照したりしている場合,他の表ファイルが変更されても自動的には計算されません。そのような場合は,[表操作]-[再計算]で強制的に再計算させます。
- 仮想項目は,計算項目とほぼ同じですが,項目値の実体が表ファイル中に格納されず,参照するたびにその場で計算されます。そのため,表ファイル中の領域は節約できますが,その都度計算されるため,#表引き などで他のファイルを参照しているような場合は遅くなります。
- 仮想項目の設定も,表定義ウィンドウで項目種別を「仮想項目」とし,「計算式」を指定します。項目属性ダイアログ:基本ページ
- 仮想項目の値は参照されたときにその場で計算されるため,他の表を参照している場合でも常に最新の値を参照することができます。反面,#時刻 などが使われていると,参照するたびに値が変わってしまう可能性があります。
- 仮想項目は表ファイル中にその実体がないため,索引のキー項目に指定することはできません。
- 一時項目は,表編集中に一時的に作成する仮想項目です。仮想項目は表定義中に含まれているのでいつでも存在しますが,一時項目は表編集ウィンドウを閉じると失われてしまいます。それ以外の点は,仮想項目と同じです。
- 一時項目は,[表操作]-[一時項目] で設定します。
- 式で表される値をカード上に表示・印刷することができます。式オブジェクトも仮想項目と同様に,その値の実体はファイル中に格納されず,参照するたびにその場で計算されます。カードでだけ利用できる仮想項目と考えることができます。
- 式オブジェクトは,カードレイアウトウィンドウの [道具]-[式] で設定します。